おにぎり弁当のご利用シーン
同じ「白米+塩」でも、塩をふった茶碗盛りのごはんと“手塩にかけて”にぎった「塩むすび」では大違いですし、同じ「米+梅干」でも、いわゆる「日の丸弁当」と「梅干おにぎり」ではテンションの上がり方が別物!おかずがなくても握ってあるだけで立派な一食になる、不思議なフィンガーフードが「おにぎり」です。そんな日本人のソウルフードを「みんなで食べる」シーンにはどんなものがあるか、ここではいくつか考えてみました。
大規模セミナー
ホールなどで開催される大規模セミナーは、昼食も「ひざの上で」という場合が多いはず。そんなときにはフィンガーフードが一番ですよね。あるいは机に着席してのセミナーでも、食事をしながら午後のワークショップの準備をする、ディスカッションをしながら軽食をとる、といったシーンでは、麺類やこまごましたおかずが入った松花堂タイプよりも、おにぎり、あるいはおにぎり弁当が、参加者にきっと喜ばれます。
学校イベント
小学生向けの民間学童クラブなどみんなで食べるランチにも「おにぎり」は大活躍。大筋の年間イベントスケジュールが決まり、イベント参加者の大体の人数が把握できたら、企画者としての次なる仕事は食事の手配ですよね。1人ひとりの好き嫌いを聞いて注文するわけにもいかないので、「おにぎり」は強い味方!海でも山でも、公園でも食べやすいフィンガーフードであることも利点です。「おにぎりを食べるからみんな、手を洗ってこよう!」という掛け声でみんな、手洗い場に走って行きそうですね。
社内イベント
会社を挙げてのイベントの際、運動場や体育館など、机やテーブルがない環境で食べるランチにはやっぱり「おにぎり」。ふだんのデスクワークに比べて運動量が多く、汗もかくそんな日には、梅、鮭など塩気の多い「定番の具」で参加者の午後の士気・英気を養ってあげましょう。家族が応援に来ている場合、子どもにも、からあげが添えられたおにぎり弁当が1つあれば大喜びのはずです。
またスポーツ医学の研究分野では、運動後の速やかな糖質(炭水化物を含む)摂取が疲労回復に有効であることが報告されています。なので、運動後、すぐにおにぎりを1個、摂っておくと翌日までの疲労回復に効果的かも。夜の打ち上げで飲む1杯目のビールは空きっ腹に流し込みたい!! という気持ちを抑えて消耗の回復に努めておにぎりを1個。そうすれば、移動した後の飲み放題の打ち上げでもたくさん飲めて得かもしれません。
引越し
最近、オフィスの引越しや大掃除を「あえて自分たちの手で」する会社が増えています。大枠は引越しのプロに任せるとしても、デスク回りの共有収納スペースやリラックススペース、正式な会議室以外のミーティングスペースなどの演出は自分たちで、フロアの見取り図を見つつ収納家具や簡易テーブルなどを自ら見立て、役割分担して――と実践する企業も多いようです。
そんな、大変だけれどテンションが思わず上がる引越し当日、ダンボール箱や家具、工具で足の踏み場もない現場で、場所を工面して食べるランチや休憩時の軽食に「おにぎり」はぴったり。具を何種類か注文してめいめい、選んでもらうとよいですね。または、ロシアンルーレット(当たり外れはありませんが)的に「具は秘密」で選んでも楽しいかも。
お祝い
日本では古来、俵型のおにぎりは「ハレ」の日に食べる、という習慣があるようです。とくに高齢の家族のお誕生日や試験の合格発表の日など、家族が集まるうれしい日のごちそうに、ちょっとぜいたくなお惣菜も入った俵おにぎり弁当を囲んでみんなでお祝いしてはいかがでしょう。
法事
古来、三角形のおにぎりは「てっぺんに神が降りてくる」といわれ、神聖とされていました。そんな由来もあり、ご参列の方々にお出しする軽食として、ちょっとしたおかずがついた三角のおにぎりはふさわしいものです。遠方からわざわざ出向いてくださった方のお帰りのための腹もたせ用にも、おおげさにならずにスマートにお出しできて重宝です。
お花見
おにぎりは、満開の桜の木の下で食べるのも最高なもの。どちらかと言えば「宴会系」の夜桜より、日の高いうちに青空とピンクの花びらのコンストラストを楽しみながら食べるのが気分ですよね。場所取りをした木の下まで、人数分、手持ちで運ぶのはけっこう大変なものなので、当日、携帯電話などで連絡を取り合いながら近くまで運んでくれるおにぎり宅配サービスを利用するのも方法のひとつです。